『カント入門』(石川文康著)
2010年 11月 12日
『純粋理性批判』を理解するコツはアンチノミー論の理解からか・・・
「後の理性批判に通じる思考法の萌芽・・・すなわち、対立する2つの立場に直面した場合、真理はおおむね中間にあるという「確からしさ(蓋然性)の論理」・・・これは今日の確率論の先駆をなすものである。それはまたなによりも、アンチノミーの思考法の先駆でもある。」(50p、1.証明不可能な根本真理―伝統的合理主義のまがり角)
「戦争はさまざまな関係を合計した平均値から起こるのではなく、その時々の支配的な要因によって起こる。厳密な論理的推論は不可能。理論はこれらを認めなければならない。しかし、概念上の戦争を普遍的な指標として使うことは理論の義務だ。そうすれば概念を見失わず、戦争において発生する事柄を理論との関連で把握し、可能・必要ならいつでも接近できるはずだ」(クラウゼヴィッツ『戦争論』、8編2章)
『戦争論』の1編3章との関連で、この本のなかに「勇気」や「沈着」という言葉が出てくる(140p)部分には興味を持ちました。「自由をめぐる第3アンチノミー」と「偶然性・蓋然性のなかにおける最高司令官の自由な精神活動」(1編1章28)という部分には関連があるような・・・
「後の理性批判に通じる思考法の萌芽・・・すなわち、対立する2つの立場に直面した場合、真理はおおむね中間にあるという「確からしさ(蓋然性)の論理」・・・これは今日の確率論の先駆をなすものである。それはまたなによりも、アンチノミーの思考法の先駆でもある。」(50p、1.証明不可能な根本真理―伝統的合理主義のまがり角)
「戦争はさまざまな関係を合計した平均値から起こるのではなく、その時々の支配的な要因によって起こる。厳密な論理的推論は不可能。理論はこれらを認めなければならない。しかし、概念上の戦争を普遍的な指標として使うことは理論の義務だ。そうすれば概念を見失わず、戦争において発生する事柄を理論との関連で把握し、可能・必要ならいつでも接近できるはずだ」(クラウゼヴィッツ『戦争論』、8編2章)
『戦争論』の1編3章との関連で、この本のなかに「勇気」や「沈着」という言葉が出てくる(140p)部分には興味を持ちました。「自由をめぐる第3アンチノミー」と「偶然性・蓋然性のなかにおける最高司令官の自由な精神活動」(1編1章28)という部分には関連があるような・・・
by Naotaka_Uzawa
| 2010-11-12 18:03
| 哲学・科学