『戦争論』:第1編第1章-概念上の戦争を理解するための前提(案)

 過去に発生した数々の戦争は個別具体的なものだが、それらには戦争の特性が含まれているはずだ。つまり、現実の戦争はこの特性が様々に変化し、偶然的な要素が入り込んだものだと考えられる(8編2章)。ところで、この本質をつかむには才能が必要である。また、戦争を実際に行なっている者はこの特性を感じ取ればよいだけであるが、特性を言葉で表す場合には明確な言葉を使うよう努力する必要がある。(2編5章)

 ここでは戦争の特性として考察される戦争の形を「概念上の戦争」、過去に発生しかつ将来発生するかもしれない戦争を「現実の戦争」と名付けよう。

 「概念上の戦争」の規定にあたっては注意点がある。今、現実の戦争は戦争の特性が様々に変化したものと言ったが、「概念上の戦争」の激しさに関し、過去に発生した数々の戦争の中間を取るわけにはいかないということだ。

 戦争の特性の最も核心的な要素、それは「戦争は危険なものだ」ということだ。そして将来行われるだろう戦争が過去に発生した戦争より穏やかなものになる保証はどこにもない。

 つまり概念上の戦争では、その激しさにおいて極限の姿を描き出さなければならないことになる。




このような形になるだろうか。

「将来発生するかもしれない戦争」をどうみるかについては「第3編第1章において利用されること」という手記を参照。可能性のある戦闘を現実、実在するものと考える。
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by Naotaka_Uzawa | 2010-08-06 19:58 | クラウゼヴィッツ:戦争論読解